133.材料費の特性と購入数量の課題<その10>
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 12/1(水) 23:23:30  返信も含め全削除

1.材料の数量変化による原価の変動
 材料費は「単価×数量=金額」によって決まるため、単価の変動による影響のほかに数量の変動によっても原価に大きく影響する。数量が変動する要因にも外部要因と内部要因があり、それぞれ要因別に検討しなければならない。

2.材料費の数量の変動要因
(1)外部要因による数量の変動
 工事現場で消費される材料費の額が高くなる要因に、単価が安いにもかかわらず消費数量が増加したために原価が高くなる場合がある。その主たる要因は材料の品質が悪いために予定以上の数量が消費するため材料費高となる場合がある。

(2)内部要因による数量の変動
 @ 不十分な材質調査
 材料購入担当者が材料の品質調査を十分に実施せずに購入した場合で、現場で消費する段階で粗悪な材質が発見される場合がある。近年のグローバル化した市場経済の影響もあって、購入先が世界に広がり十分な材質調査ができない場合もあり、しかも新製品の材料が出現するスピードが速く、素材の品質確認が十分に行われないために発生する場合がある。
 A 不正による原因
 材料の購入責任者が本社や現場責任者の段階で、材質が粗悪であることを承知の上で購入する場合がある。いわゆるバックマージンの問題であるが、これは社内の内部牽制制度が悪いために発生するのである。他に水増請求も同様に形式的には数量が過大に計上されるが、内部牽制制度が機能していないためである。
 B 現場責任者の要因
 材料の種類等によっては、熟練工でなければ取扱が難しい場合がある。この場合に現場責任者が安易に未熟練工に作業指示ことが原因で過剰な消費量となる場合があり、現場責任者の不適切な指示が原因で発生する一種のミスによる材料消費量の増加である。

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