新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 1/19(水) 14:09:49
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1.コストコントローラとは
コストコントロールとは原価管理のことであり、コストコントローラとは原価管理者のことである。しかし日本ではコストコントローラが職種として確立されていない。近年、この職種に多少の関心が高まっているが、依然として明快な職種として広く社会で認知されてはいない。市場経済のルールは「良いものを安く」であり、日本は良い物は作れるが安くする部分では地球レベルに達していない。そのため世界市場において勝負にならない状況にきている。また建設業界においてはグローバル化した市場経済の中で、地場密着生産業であることから、競争範囲が国内に限定されているのが建設業界の特色である。そのため目先の入札時だけを意識した価格競争となっており、本質的なコスト低減戦略を強く認識している企業が少ないのである。
2.コストコントローラの役割
コストコントローラは、原価管理者としてコストを下げるノウハウを持たなければならない。然るにこの分野の先進的な一部の業界を除けば、「かかるものは掛かるんだ」と主張し、コストの発生原因は自分以外の要因で発生するものであり、自分の考え方や行動は関係ないと勘違いしている人が多い。これでは初めからコストコントロールを放棄しているのと同じである。コストが科学的にどのように発生するのか、その発生メカニズムを科学的に解明してからでなければ、科学的なコストダウンをすることができないのは当然である。
3.非科学的な実行予算
実行予算を科学的であると勘違いしている人が多過ぎる。残念なことであるが勘違いの要因は、過去のデータを実証的に計算したもので科学的であると思い込んでいる。何故このような勘違いがされるかは、過去のデータ自体が科学的な手法で行われたものではなく、実際に発生した原価を単純に集計したものに過ぎないのである。今日の科学的データとは、建設業界が考えている実行予算のような非科学的データとは大きく相違するのである。いよいよ建設業界も科学的な根拠に立つコストコントロールをしなければならない時代に入ったのである。
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