150.実行予算信者を欲しがるひと
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 3/30(水) 19:38:46  返信も含め全削除

1.実行予算を欲しがる人
 実行予算を一番欲しがるひとは経営者である。これは当然のことでラフな予算であろうが、不確実な予想であろうが、利益が上がるような施工管理を期待するからである。この経営者の強い意志によって現場代理人に実行予算による原価管理が強要されるのである。経営者は経営を持続発展させる義務があり、また従業員の生活も視野にいれた経営の責任者であるから当然である。しかし、経営者自身が欲しがる目安原価は、現場において科学的に機能する道具ではないことを注意しなければならない。実行予算のようなラフな目安原価は、社長秘書がやるべき程度のものであって、現場の第一線の技術者は、実行予算のような幼稚な原価管理ではなく、本物の科学的コストコントロールの道具を使わなければならない。コストダウンについての原価管理は、もっと真剣に取り組まなければならないものである。ラフな思想で幼稚な技術の実行予算から、本格的コストダウンの技術を機能させるためには、コストコントローラの新しい職種の認識が必要である。

2.コストコントローラの科学的原価管理
 科学的原価管理とは、原価発生の源泉のメカニズムを解明し、原価発生の原因自体をコントロールすることである。つまり原価発生の源泉をコントロールすることが本来の原価管理である。実行予算制度のように原価が既に発生してしまったものを、予算で管理しようとしても管理不可能となるのである。繰り返しになるが、究極の原価管理とは施工時間の短縮化の誘導技術である。工事原価は材料費を除いた原価は加工費であり、加工費は時間に比例費して発生するので、工事原価は施工効率を上げて時間短縮をする以外に、原価を削減する方法は全くないのである。

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