166.業界不祥事と営業戦略
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 7/28(木) 22:13:02  返信も含め全削除

1.業界不祥事事件と民衆の判定
 近年、毎日のように報道される橋梁工事の談合問題や、リホーム業者による違法行為続出は、建設業界の信用を大きく傷をつける結果となっている。それでなくても建設業界は如何わしい業界と思われていたのに追い討ちをかける結果となってしまった。元々建設業界はユーザー側から見て信用されない状況下に置かれている業界である。これは受注産業の宿命であって仕方がないのである。受注産業は現物が無い状態で販売行為をしなければならない業界である。客側は生産物が無い状態で買う決断を迫られ、生産物がどれほどの価値の物ができるか予測が難しい状態で売買行為を強いられる。そのため完成品の品質確保については常に不安に襲われる。特にデザインや雰囲気、居心地等の情緒的な好みの判定部分については、完成した状態でなければチェックすることは不可能である。これが客側から見た不安の根源となっており、決して建設業者側の責任ではないのであるが、常に施主側には大きな不安材料与えながら進行する受注産業の宿命である。

2.建設業界に対する不信感と営業活動
 前述のように客側の不信感や不安感の情況は簡単に拭い去ることはできない。客に不信感を持たれることが受注産業の宿命であるのであれば、今後とも永久に受注産業の置かれている構造上の問題であるから、不信感の持たれる構造的位置を研究する必要がある。例えば、地域に根ざしたホームセンターが建材の提供による地域住民に対する信頼関係を武器に、リホーム事業に参入する動きがあるが、飛び込み営業に対して地域の信頼をベースにするホームセンターの営業戦略は、桁違いに営業力が強大に発揮するであろう。いずれにせよ建設業界が受注産業として本格的に営業活動の経験が無く、発注者を回って名刺配り程度の営業では幼稚過ぎるのである。近年、ようやく積極的に営業活動を試みているが、営業活動として発注者未熟であり、いよいよ本格的営業活動の研究が必要となってきた。

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