256.建設業界も世界の労働価値観を導入する時代
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 07/5/9(水) 09:39:01  返信も含め全削除

1.グローバル化した社会の労働価値観
 自分の能力を労働市場において、適切な価格で売る時代であるが。常に労働市場が激変している。社会の大きな影響を受けながら、労働市場で自分の労働を適切に売ることは大変なことである。自分の人生観で形成された労働価値観と、社会が求める労働価値観とは必ずしも一致するものではないが、特に近年の地球規模の労働価値観の激変は、個々人が持っている労働価値観を主張することができないほど、強い別な力が作用するのである。本来労働価値観は、個人の人生観や地域、国別の労働市場の習慣文化で形成されたものであるが、これが今日では地球規模で労働価値観が影響し合う時代になってきたし、地域や国別の労働文化を越えて影響している。今回のフランスの大統領選挙を見ても、長く続いてきた中道左派の社会を求める労働価値観と、グローバル化社会の労働価値観の対立で揺れ動いた選挙でもあった。中道左派が主張する格差社会の是正策を超えるパワーが、グローバル化社会で作用しているのである。

2.グローバル化社会の本格化に弱い建設業界
 経済行為に関しては、地球規模で動き出したため、一切の制限を加えない経済の仕組みで動いている。したがって、建設業のような請負業者も、生産される前に熾烈な競争によって、予定される品質に不安があっても、談合のような市場を規制することができない方向に動いている。これに対して入札時に原価を割ってまで、無限に競争が作用する仕組み自体が理不尽ではないかという意見がある。この意見は、安易に賛成するわけにはいかないが、その主張にも一理があり無視してはいけない。受注産業の宿命であるが、関係者以外の一般大衆は、商品生産された製品と価格の関係しか頭に無いため、受注生産の仕組みは一般的に理解できないのである。そのため、生産される前の激しい競争が、生産物にどのような影響を与えるかを真に理解できないのである。受注生産者にとって頭の痛いことであるが、当分の間は解決しそうもない。一般大衆(国民)が理解してくれるのはいつになるかは分からないが、何か適切な入札制度を研究しなければならないであろう。

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