266.現場は忙しいという現場代理人の意見について
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 07/8/1(水) 11:01:31  返信も含め全削除

1.アンケートの意見より
<専門技術者養成講座アンケート>問1「建設現場の改革と経営の効率化」の中に「現場代人が工程管理するのは当たり前だが、人員は減らされ自分一人で地先、役所、写真、工程、点数を取れなどできるわけがない」という意見があったが、この意見には二つの課題が存在する。

2.現場改革の二つの課題・その1
 第一の課題は、工程管理の重要性を認識しながら、実行できない点を上げている。工程管理の重要性は、工程、工種、詳細な作業区分別し、時系列的に管理するための道具である。その点で人員が少ないからできないという意見は間違いである。何故なら工程管理は、現場代人が忙しい時間を効率よく使うための道具でもあるからで、特にネットワーク工程管理については、その機能が十分に発揮する道具であることを認識しなければならない。実際にネットワーク工程管理を利用している現場代人の意見は、時間的余裕が出るようになったという意見である。人間の動作や行動は、経験上過去から引き継がれたものであるから、過去の延長線上の行動になっている場合が多い。本来改革とは、過去の延長線上の行動を中断することをいうのであるから、過去の行動が身についている場合はなかなか抜け出せないため改革ができないのである。特に成功体験がある場合は、改革に対して最も抵抗する結果となってしまうことを再度認識していただきたい。

3.現場改革の二つの課題・その2
 近代工事管理は、情報共有化を前提とするようになり、常に社内における現場情報は本社に繋がっている。そのため現場代人と本社担当が有機的に作業を分担する手法が一般化してきた。本社の担当者がすべきものを現場代人に押し付けられたままでは、現場代人の本来の仕事ができない。現場代人の本来の仕事は、その現場で可能な最高の品質のものを安全に安く施工することであり、され以外の仕事は、現場の視点に立てば雑用に等しいものである。全てを現場に任せるという現場分散型管理手法は過去の遺物であり、近代工事管理に程遠い手法であることを認識すべきである。

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