269.企業力格差は、考え方の違いで決まる
新規投稿者 阿座上洋吉  投稿日 07/8/22(水) 14:26:55  返信も含め全削除

<アンケートの意見より>
 専門技術者養成講座(アンケート様式は、ホームページ平成19年7月11日、研究の広場<263>参照)問1「建設現場の改革と経営の効率化」の意見に、「時間で工程管理することは理想論であり、現実性は低い。」という意見がある一方で、「当たり前の話で実施している。したがって新しい発見ではなかった。」という意見があった。この両者の意見の違いについては、既に当たり前のように実施している企業がある一方で、未だに実施を考えもしていない企業が存在していることである。この考えの格差が企業力の格差となって現れることを認識しなければならない。

1.考え方の差が企業力の差に繋がる
 考え方の差ほど恐ろしいものはない。ある事柄について重要であるか否かの判断も考え方の違いであって、目に見えない力が作用し、その差が企業力に影響するからである。考え方の差は単なる知識の差と違い、重要度を判定する場合も、重要度のウエイトにまで影響するからである。考え方については学習によって会得するほかはないのである。この激変期を乗り越えるためにも勉強が必要な時代である。アンケートに記された「時間で工程管理することは理想論であり、現実性は低い。」という意見についての理想論であるとした部分に問題がある。理想論という表現には重要性の認識がある意見である。しかし現実性が低いという部分に大きな課題がある。何故なら実現可能であれば試みたいという気持ちがあるからである。教育を担当する立場からすれば、教育の重要性がここにあるのである。  

2.学習が進んでいるひとの意見
 工事管理について未だに揺れている人は注意すべきである。アンケートに記された「当たり前の話で既に実施している、したがって新しい発見ではなかった。」という意見を注視する必要がある。何故ならこの二つの意見には、工事管理のレベルに大きな格差があり、既に先を越されてしまっていることに気がつかなければならない。これらの内容は公的機関や指導団体等の研修会で、長年にわたって研修が行われてきたものであり、この時間を中心とした工程管理の重要性を認識し、かなりの企業で実施されている現状を認識すべきである。建設業界の市場の競争は益々激しさを増しており、この時代を乗りきるためにも自分自身に教育投資をしなければならない時代である。

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