新規投稿者 阿座上洋吉
投稿日 08/6/18(水) 23:56:48
返信も含め全削除
<アンケートの意見に>
専門技術者養成講座(函館)のアンケートに「ネットワーク工程表の多機能化は急務と考える。より早い運用を希望します。この重要性を役所へも説明する必要がある。“待て”の一言で数十万円が飛んでいく認識を、より役所に浸透させる必要がある。」いう意見があった。この意見は、施工中に工事が各種の事情で中断することが、如何にコストアップになるかを再認識した意見である。
1.工事中断の恐ろしさ
公共工事の激減時代に建設業者が生き残るためには、人為的な要因で工事が中断することは極力避けなければならないことである。この点については、公共工事の発注者側にも工事の中断が、大きなコストアップになることの認識が少し出てきており、これからの業界全体の方向付けが重要である。しかし、建設業界の技術者自身の認識も大きく遅れており、これまでは工事中断が原価に連動しているという認識が薄かった。これは原価発生のメカニズムの認識がなかったためであり、近年ようやく工事中断の恐ろしさが理解されるようになったのである。
2.工事中断の予期した工程管理
自然を相手にした工事について、突発的に起きる事件によって工事が中断することはよくあることである。確かに予測することが難しいことも多々あるはずである。しかし人為的に起きる事件については、経験値や推測によって予測することもできるはずである。仮に予期せぬ工事中断が起きたとしても、その後の対応策が工事中断を短縮化することができるものである。これを突発的に起きた事象であるからとして、右往左往することではお粗末である。工程管理の重要性は、優れた施工計画を立てることも重要であるが、それよりも突発的に起きた事件の素早い後始末が重要なのである。後始末に適格な処理の対応策が重要である。この点の解決策に最も適する手法がネットワーク工程表である。現場技術者との議論で気になることは、ネットワーク工程表の真の意味合いや、多機能化することができる認識が希薄であることである。近代工程管理の思想がもう少し進展することを期待したい。
|