新規投稿者 三木 伸哉
投稿日 05/8/19(金) 09:48:55
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回想中国15 「大連で活躍する日本人」2
続々と彼の同級生の訪問
明けて元旦、岡田さんと一緒に中国語を学んでいる留学生がやってきた。
なかにはロシア人もいたが、ほとんど日本人であった。彼らは中国に永く暮らしているのか、なんとなく私同様中国人ぽい。その中には私と同年輩らしい男性が、大晦日に録画した「紅白歌合戦」を持参してくれた。久しぶりである、、、日本のテレビ番組は。
それを見ながら20世紀の最後の日本の夜の雰囲気を味わった。ロシア人は小林幸子と美川憲一のステージ衣装に度肝を抜かれていたようである。
その同年輩らしい彼に、「先生はいつ日本に帰られる予定ですか」と聞くと、「できるだけこの中国で働きますよ。どうせ日本に帰っても仕事らしい仕事もありませんから」という。ああそうであろう、65歳の年ともなればまともな勤め先はもうない。粗大ゴミ扱いにされる年になったのだ。亭主元気であっても留守がいい、、、時代か。
けれどもこの中国にいる限り、われわれのようなポンコツでも「老師、老師」と慕ってくれる中国の学生の純真無垢な姿に接するだけでも、退職後に生きる喜び、長生きしてよかったという実感が湧く。
また日本の会社を辞めてきたという若い夫婦は、中国の生活にスッカリ嵌まってしまい、このまま中国で仕事をして、ゆくゆくはこの中国の土になるようなことをいう。
日本で退職してきたと言うから、ずいぶん思い切ったことをしてきたと思ったが、これからの中国が世界の大国になることを予見して、まず中国語を習得して、貿易でも始めるような口振りであった。
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